起こるべくして起こった経済危機

読みました。

筆者である野口悠紀雄さんは2008年に起こったいわゆるリーマンショックといわれる経済危機のルーツはさかのぼること1970年代にあるとし、そこから欧米諸国、日本がどのような道を歩み、どうしてあの経済危機が起こってしまったのか、そしてそのメカニズムを明快に説明しています。

途中ファイナンスの話になるとそのあたりに疎い人(私を含む)は落ちそうになるが、後半のサブプライムローンの説明は秀逸。要は金融工学そのものが悪ではなく、むしろそれは技術の進歩。結局はそれを使う人間の問題で起こったこと。あらために日本はそこでは遅れていると感じさせられた。なおこの本の副題は「モノづくりはGoogleとWall Streetに負けたのか」日本、そして将来の私のキャリアにも示唆を与えてくれました。


次は「金融危機の本質は何か」を読んでみたいです。